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2026.09.24

【江戸川区】実家を相続した50代の兄弟が揉めずに早期処分できた解決事例

江戸川区で実家の扱いについて話し合う相続人の兄弟(イメージ)

「兄弟仲は悪くない。ただ、実家をどうするかだけは意見が合わない」

江戸川区のご実家を相続された50代のご兄弟から、こうしたご相談をいただきました。お兄様は残したい、弟様は早く売りたい。どちらの考えにも理由があり、話し合うたびに平行線をたどっていたそうです。

最終的には、ご兄弟が対立することなく、相続開始から約8か月で売却と代金の分配まで完了しました。何が膠着状態を解いたのか、経緯を追ってご紹介します。

※本事例は実際にいただくご相談内容をもとに再構成した架空の事例です。物件情報・ご相談内容は実在のものではありません。

1. 物件・お客様の概要

項目 内容
エリア 東京都江戸川区(最寄駅から徒歩9分)
物件種別 一戸建て(木造2階建て)
築年数 築38年
土地面積 96.2㎡(約29坪)
延床面積 89.7㎡
相続人 ご兄弟2名(兄58歳・弟54歳)
ご相続人のお住まい 兄:千葉県船橋市/弟:東京都杉並区
ご相談のきっかけ 遺産分割協議が半年間まとまらなかったため
ご相談から引渡しまで 約3か月(相続開始からは約8か月)

2. ご相談に至った背景

お父様が亡くなり、江戸川区の実家を含む遺産をご兄弟2人で相続することになりました。お母様はすでに他界されており、相続人はお二人だけ。預貯金は多くなく、遺産のほとんどが実家の土地建物という構成でした。

四十九日を終えたあと、お二人で今後について話し合いを始めました。ところが、ここで意見が分かれます。

お兄様は「父が建てた家を、すぐに手放すのは気が進まない。しばらく貸すという方法もあるのでは」というお考え。一方の弟様は「自分たちも50代。管理を続ける前提で持つのは現実的ではない。売って分けるほうがいい」というお考えでした。

どちらも感情的になることはなく、月に一度は会って話をされていたそうです。それでも結論が出ないまま半年が過ぎ、「このまま話し合いを続けても同じところを回るだけだ」と感じた弟様が、まず情報を集めようとインターネットで調べ、当社へお問い合わせいただきました。

3. ご兄弟が抱えていた3つの課題

課題1|遺産のほとんどが不動産で、公平に分けられない

預貯金が少なく、実家がほぼ唯一の資産という状況でした。土地を物理的に半分に切る分筆も、面積と接道の条件から現実的ではありません。「どちらかが家をもらい、もう一方に現金を払う」方法も検討しましたが、数千万円を用意できる状況ではなく、選択肢から外れました。

課題2|賃貸か売却かを判断する材料がなかった

お兄様の「貸す」案は、感情論ではありませんでした。ただ、築38年の戸建てを賃貸に出すには、水回りと外壁の改修が前提になります。いくらかかり、いくらで貸せて、何年で回収できるのか。この数字がないまま、お二人は言葉だけで議論を続けていました。

課題3|相続登記が済んでおらず、何をするにも動けない

お父様名義のままでは、売ることも貸すこともできません。相続登記には遺産分割協議書が必要で、その協議が止まっているため登記も進まない。登記が進まないから具体的な話ができない。この循環が半年続いていました。

4. 相続した不動産を放置すると起きること

ご兄弟のケースは決して珍しいものではありません。話し合いが長引くと、次のような負担が積み上がっていきます。

相続登記には期限がある

2024年4月1日から、相続登記の申請が義務化されました。不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に登記の申請をしなければならず、正当な理由なく怠った場合は10万円以下の過料の対象になります。この義務は、法改正前に発生した相続にも適用されます。

遺産分割がまとまらない場合には、自分が相続人であることを法務局に申し出る「相続人申告登記」という手続きで、いったん義務を果たすことができます。ただし、これは義務を履行したとみなされるだけで、名義そのものが変わるわけではありません。売却するには、あらためて遺産分割にもとづく登記が必要です。

税制の特例にも期限がある

相続した空き家を売却する場合、一定の要件を満たすと譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。要件のひとつが「相続開始日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること」。制度自体の適用期限も令和9年(2027年)12月31日までです。

なお、昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること、相続開始の直前まで被相続人がひとりで住んでいたことなども要件に含まれます。また、令和6年1月1日以後の譲渡で、家屋と敷地を相続した相続人が3人以上の場合、控除額は2,000万円になります。

ご兄弟のケースは築38年で建築時期の要件を満たさず、この特例の対象外でした。ただ、「話し合いが長引くと、使えたはずの制度の期限が過ぎる」という構造は共通しています。

話し合いが長引くほど、関係者が増える

もうひとつ見落とされがちなのが、時間経過による相続人の増加です。協議がまとまらないうちに相続人のどなたかが亡くなると、その方の配偶者やお子様が新たな相続人として加わります。当事者が増えれば、全員の合意を取り付ける難易度は上がる一方です。

5. 当社からのご提案

弟様からのご相談を受け、まずはお二人そろってお話を伺う場を設けました。そのうえで、判断材料として次の情報をご提示しています。

提案1|賃貸に出した場合の収支を数字で示す

「貸す」という選択肢を否定するのではなく、現実的な数字をお出ししました。賃貸に出すには水回りと外壁を中心に約380万円の改修が必要で、想定賃料は月13万円前後。空室期間や管理費、修繕積立を差し引くと、投資額の回収には7年以上かかる見通しでした。さらに、収益は毎月発生するため、お二人で共有し続ける限り、その都度分配と確定申告が必要になります。

この数字を見たお兄様から、「思っていたより現実的ではないな」という言葉が出ました。

提案2|換価分割で「公平に分ける」形をつくる

不動産を売却し、その代金を法定相続分どおりに分ける方法です。土地を切り分ける必要がなく、金額で明確に等分できるため、「どちらが得をした」という感覚が残りにくい分け方でもあります。

提案3|当社が直接買い取り、期間を確定させる(採用)

仲介で売り出す場合、いつ売れるかは買主次第です。ご兄弟のように「早く終わらせたい」という意向がある場合、期間が読めないこと自体がストレスになります。当社が買主となることで、決済日を先に確定させ、逆算して登記手続きを進める段取りが組めました。

お兄様からは「金額は仲介のほうが上かもしれないと分かったうえで、はっきり終わるほうを選びたい」とのお言葉をいただき、この形に決まりました。

6. 解決までの流れ

  • STEP1

    弟様からのお問い合わせ(1日目)

    お電話で、物件の状況と協議が止まっている経緯を伺いました。この時点ではお兄様は当社の存在をご存じない状態です。「まず兄と一緒に話を聞く場をつくりませんか」とご提案しました。

  • STEP2

    ご兄弟同席でのご面談(11日目)

    当社事務所にお二人でお越しいただき、2時間ほどお話を伺いました。この場では売却をおすすめすることはせず、賃貸・仲介・買取それぞれの見込み数字と必要な期間を並べてご説明しています。

  • STEP3

    現地調査と買取価格のご提示(19日目)

    建物の傷み、境界標の有無、前面道路の状況を確認したうえで、2,640万円をご提示しました。境界確認の費用と残置物の処分費は当社負担としています。

  • STEP4

    遺産分割協議書の作成と相続登記(26日目〜52日目)

    提携する司法書士をご紹介し、「不動産を売却して代金を2分の1ずつ分ける」という内容の遺産分割協議書を作成。これにもとづき、ご兄弟の共有名義とする相続登記を完了させました。数字が固まったことで、協議書の作成自体は1回の打ち合わせで終わっています。

  • STEP5

    ご契約(61日目)

    ご兄弟お二人にご来店いただき、共有者としてご契約。売買代金の受取口座と分配方法についても、この場で確認しました。

  • STEP6

    決済・お引渡し(88日目)

    司法書士立ち会いのもと、所有権移転と代金のお支払いを実施。代金は持分に応じてお二人それぞれの口座へ直接振り込む形とし、どちらか一方が一度受け取って渡す手間を省いています。

7. 解決の結果|Before・After

項目 ご相談前 解決後
遺産分割協議 半年間まとまらず 1回の打ち合わせで合意
相続登記 未了 完了(義務化への対応も完了)
実家の管理 兄が月1回の見回り 負担なし
分け方の公平性 決められず 売却代金を2分の1ずつ
売却代金 ― 2,640万円(諸費用・税金控除前)
ご兄弟の関係 話題を避けるように 決着後は以前どおり

弟様が最後に「もうこの話をしなくていいのがありがたい」とおっしゃっていたのが印象に残っています。

8. お客様の声

兄と揉めたくなかったので、こちらから強く言えずにいました。かといって放っておくわけにもいかず、半年間ずっと気が重かったです。

二人で話を聞きに行ったとき、どれがいいですよと言われなかったのが良かったと思います。貸したらいくらかかっていくら入るのか、その数字を見て兄が自分で判断できたので、私が説得する形にならずに済みました。

(東京都杉並区・50代男性)

実家を売ることに抵抗があったのは事実です。ただ、感情だけで引き延ばして、弟に負担をかけていたことにも気づきました。数字を見せてもらって、自分の中で整理がついたという感覚です。

(千葉県船橋市・50代男性)

9. 担当スタッフからのコメント

ご兄弟やご姉妹での相続のご相談では、「どちらが正しいか」を決めようとして行き詰まっているケースをよく拝見します。今回のお二人も、対立していたわけではなく、判断するための材料が足りていなかっただけでした。

賃貸に出す案を頭ごなしに否定しなかったことが、結果的に早期の合意につながったと考えています。改修費と想定賃料、回収年数という具体的な数字が出た時点で、お兄様ご自身が結論を出されました。第三者から「売るべきです」と言われていたら、おそらく反発が生まれていたはずです。

もうひとつお伝えしたいのは、相続登記が済んでいなくてもご相談は可能だということです。むしろ、登記の前に売却の見込み額が分かっていたほうが、遺産分割協議書の内容を決めやすくなります。今回も、価格が確定してから協議書を作ったことで、書面の作成は一度で完了しました。

江戸川区は戸建て住宅の流通が比較的活発なエリアです。ご実家がいくらで動くのか、まず数字を知るところから始めていただければと思います。

10. 同じようなお悩みをお持ちの方へ

次のいずれかに当てはまる方は、一度ご相談ください。

  • 兄弟姉妹で相続した実家の扱いが決まらない
  • 遺産のほとんどが不動産で、公平に分ける方法が分からない
  • 相続登記がまだ済んでいない
  • 「売る」「貸す」「残す」のどれがいいのか判断材料がない
  • 話し合いが長引いて、家族の関係がぎくしゃくしてきた
  • 相続してから何年も経ってしまい、今さら相談しづらい

ご相談・現地調査・買取価格のご提示まで、費用はいただきません。相続人の方がおひとりでご相談に来られても構いませんし、ご希望があれば全員がそろう場でご説明します。司法書士や税理士が必要な場面では、提携先をご紹介することも可能です。

※本記事の税制・法制度に関する記載は2026年7月時点の情報です。個別の税額や特例の適用可否は、所轄の税務署または税理士へご確認ください。